セリフを言う前に大切なこと

皆さん、お疲れさまです。少し前にお芝居の短期WSへ通いたいです、という話をしましたが、その後日談です。


GW明けからいよいよ通い始めました!ここは初心者もOKというところなんですが、経験者と初心者は4:6くらいでしょうか。20代の人がやっぱり多いかな。下は16歳。私は…今回は一番上ではなさそうです(^^;;


私がいいなぁと思ったところは、先生がきちんと言語化して伝えてくれるところ。お芝居はなんとなく…という部分がとても多くて、自分がやっていることをなかなか言葉にして伝えるのは難しいと感じているのですが、こちらの先生はわかりやすい言葉できちんと説明してくれます。


でも、レッスンは完全に「やってみましょう」方式。つまり説明部分はとても短く、まずやってみて感じましょう、というやり方です。


レッスンでは使うテキストが決まっていて、私たちはそれを暗記してレッスンに向かいます。そんなに長いものではないのですが、その辺りも実践的。で、ちょっとだけ説明があった後は「じゃあ、やってみましょう。はい、2人出て~」という先生の声で、自分の意思で前に出て、同じように出てきた相手とやり取りをします。


ちょうど始まって1ヶ月がたったのですが、私が一番面白いと思っているのは「セリフは相手を動かすためだけに言いなさい」ということ。


人がひとりでいる時は、まぁ言葉を発する必然性ってないですよね。でも複数の人間がいるから、なにか相手に影響を及ぼしたくて人は言葉を発するんだ、ということです。


普段どうしても「このセリフはどんな風に言ったらいいのか」「このセリフを言う時にこの人物はどんな気持ちでいるのか」といった自分から発信する方向へ意識が行きがちですが、とにかく先生は「相手に集中して、相手の表情や体の動き、声色に自分を合わせることが大事」ということを繰り返し話しています。


まずは考えてセリフを言わない。相手だけに集中して、自然に応えるだけ。


しっかしやってみると、これができないんだな~。自分のセリフだけじゃなく、相手の動きや表情を鏡のように真似ながら相手のセリフも同時に言う、というレッスンをやりましたが、自然にやってしまうと自分のセリフだけにとらわれて、相手を真似するのを忘れます。相手を真似ることに集中すると、自分のセリフが出てこないという…(^^;;


でもねぇ、考えてみると、日常生活では私たち、これを器用にやってるんですよね。もちろんセリフは決まってないけど、同じことを言うのでも無意識に相手をよく観察して、ごく自然に相手に合った言い方で伝えてますよね。


なのにいざ舞台に上がってしまうと、決まったことをするだけ、言うだけの体になってしまう。そうじゃなくて、相手のメッセージを受け止めた上で自分のメッセージを発信するということが大切ってことなんですね。


そう!基本!お芝居の基本ですよ!でも、言うは簡単でも行うは難し。もっと相手に集中しないといけないんだなぁ…。レッスンは第2ステージに入りました。いや~お芝居って面白い!もうしばらく、学ばせていただきます!

Mido Log

ナレーター・役者・舞台朗読コーチの松井みどりが インプットしたことをアウトプットします

松井みどり

元フジテレビアナウンサーで、現在はナレーター、役者、講師、メンタルコーチ。ナレーターとしては、テレビ、ラジオのナレーションなど、声を使った仕事全般に従事。役者としては、「Mido Labo」「家族草子」を始めとした舞台に参加。他に、セミナー講師として、その人を素敵に表現する話し方を伝えたり、「やりたいことがある!」と思っている人をプロコーチとしてサポートしたりしてます