本日、今年最後の舞台「川崎出口」初日でございます!
マシュマロ・ウェーブさんという劇団の戯曲リーディング公演。マシュマロさんは、私がお芝居の世界に足を踏み入れるきっかけとなった初舞台「How It Works」からのお付き合い。今回は、久し振りにお声がけいただきました。
というのも、おそらく戯曲が初舞台と同じ、カナダの脚本家だから、ということでしょう。ありがたいことです。
ブレイク・ブローカーさんという、カナダでは超有名脚本家なんだそうですが、この人、日本に興味を持って、それもフジヤマ!キョウト!みたいなことではなく、日本のダークサイドに興味を持ったみたいなんですね。
そこで、日本独特の文化である「心中」というものについて深く心動かされ、この脚本を書いたそうです。心中が文化なのかと言われると微妙な気がしますが、とにかく海外にはこういうものはないのだそうです。そう言われると、日本にはまぁ、一応身近にあることはありますな。
主人公の夫婦。夫に死期が迫り、心中しようと決めた妻との最後のドライブ。その最後に待っていたものとは…という荒あらすじ。その中に様々な日本のダークサイドを見たということだそうです。
これはすでにカナダの「One Yellow Rabit」という前衛的な劇団によって公演化されています。この作品は二部構成なのですが、その時は一部はなんと日本語で!そして、二部は英語で、という構成だったそうです。当然彼らは日本語なんて初めてしゃべったでしょうね。だからめっちゃカタコトの日本語。なので、我々もめっちゃカタコトの英語で一部を、二部を母国語である日本語で行います。
これが大混乱!英語を意識してカタコトでしゃべるって、かなり難しいです。歌も歌いますが(!)、歌の場合はリエゾンせずにテンポを合わせて歌うのは、不可能なんじゃないかと。とりあえず、Rを英語っぽく言わない、なるべくリエゾンしない、ということで対応していますが…やっぱり私たちは何年も英語は習っているので、カナダの人たちが日本語を話すのとは、やっぱり感覚が違うんでしょうね。
それでも何か感じることができた…ということなので、うーむ、芝居ってすごい。まったく意味がわからない言葉を一幕分覚えた彼らもすごい。
私たちも、最終的にはこれを芝居にすることを目標にしています。今回は「ワーク・イン・プログレス」方式。戯曲のリーディングをお見せし、お客さまにご意見をうかがってブラッシュアップし、舞台につなげる、という方法です。日本では完成品をお見せする!という意識が強いせいかあまり見かけませんが、イギリスやカナダといった演劇先進国ではよくあることだそうです。
これ、半分英語、ということにプラスして、作品の構成でひとつ大きな試みがあるんです。その部分が、お客さまにどう受け取っていただけるか、ということも、とても楽しみ。
昨日の通しでだいぶ見えてきた部分もあれば、まだ手探りなところも。でも、やればやるほど面白くなってきているのは事実だと思います。
さて、どんな公演になるでしょうか。楽しみに、行ってきます!
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