自分を形作るもの

私はフジテレビのアナウンストレーニング講座、略してアナトレの講師を不定期にやらせていただいています。今日は基礎コースで自己PRのレッスンを行いました。

お天気も良く、台場には観光客の方々がたくさん。その中で真剣にレッスンに通う若者たち。2時間のレッスンで、自己PRを30秒、60秒と2回やってもらいました。
自己PRのレッスンは何度かやらせていただいています。こんな風に話を組み立てたら、とか、スタートはこんな感じの方がいいかも、といったテクニック的なことも、もちろんお話しします。基本的にはアナウンサー試験を受けたいという方々ですからね。

でも、私が一番伝えたいのは、「あなたらしい、ってどういうことか、もう一度考えてみてください」ということ。

「自分らしさ」って、大人になっても、なかなかわかるもんじゃないと思います。それは結局、人の目が入って決めることだからです。「あなたらしいよね!」と言われて、「そう?」とピンと来なかった経験は皆さんお持ちだと思います。

でもね、あえて。あえてこの時期に考えてほしいと思ってます。

若い今、「自分がこう考えるようになったのは、あれがきっかけだったのか」と、今の自分を形作ったものがなんだったのかを知っておくこと自体が、今後の進路を決める時に大切だと思うからです。

レッスンでも、ほとんどの人はアナウンサーになりたいと言っていますが、極論すると、アナウンサーになることが、本当に自分が望んでいるものなのかを、もう一度考えてほしいと思うのです。自分を形作る軸がわかると、将来やりたいこと、仕事、人生が今思っていることと変わってしまっても、その人が満足と思える生き方ができるんじゃないかと思っています。

緊張しながら一生懸命話す受講者たちを見て、「もう本当に、みんながんばって!」「これから先、いろいろあると思うけど、そこだけわかってたら、きっと大丈夫!」と思いつつ、2時間のレッスンを終えてきました。熱すぎたかしら(^^;;

Mido Log

ナレーター・役者・舞台朗読コーチの松井みどりが インプットしたことをアウトプットします

松井みどり

元フジテレビアナウンサーで、現在はナレーター、役者、講師、メンタルコーチ。ナレーターとしては、テレビ、ラジオのナレーションなど、声を使った仕事全般に従事。役者としては、「Mido Labo」「家族草子」を始めとした舞台に参加。他に、セミナー講師として、その人を素敵に表現する話し方を伝えたり、「やりたいことがある!」と思っている人をプロコーチとしてサポートしたりしてます